不動産投資の勝ち組に!⑤
2023/05/172023/05/17
出口戦略で勝ち組になるポイント
たとえ多額の家賃収入を得られたとしても、出口戦略で失敗するとそれまでに得た収益が吹き飛んでしまい、大きな損失が発生してしまうこともあります。
そのため、不動産投資をする際は、以下の点を意識して出口戦略での失敗を防ぐことが重要です。
1.出口戦略を意識して物件を選ぶ
2.自己資金の割合を高くする
3.修繕やリフォームの必要性を慎重に判断する
4.売却に適したタイミングを考える
出口戦略を意識して物件を選ぶ
有効な出口戦略は、不動産の種類や立地などのさまざまな要件により異なります。
不動産を購入すると、当然ながら物件があるエリアは動かせません。
また、築年数が増えて老朽化は進んでいく一方であるため、不動産の価値は基本的に下がっていきます。
物件を購入したあとでは、有効な出口戦略を立てられないかもしれません。
そのため、投資する物件を選ぶときから、ある程度の出口戦略を立てておくことが大切です。
例えば、将来的に収益物件として売却したいのであれば、エリアの将来的な賃貸需要を踏まえて選びましょう。
今後も人口が増加すると予想されているエリアや再開発が予定されているエリアなどにある物件は、空室率が低く家賃も下がりにくいため、収益物件として高値で売却しやすいです。
自己資金の割合を高くする
出口戦略の失敗を防ぎたいのであれば、物件を購入するときに自己資金を多めに入れておくのも1つの方法です。
金融機関からの融資を受けて投資用の不動産を購入する場合、売却時にローンの残債を一括返済しなければなりません。
購入金額のほとんどを融資で賄っている場合やフルローンで購入している場合、売却代金と自己資金でローンを完済できず、出口戦略の選択肢が限られることがあります。
その点、自己資金を多く入れていれば、売却代金がローン残債を下回りにくくなるため、投資用不動産を売却しやすくなるでしょう。
修繕やリフォームの必要性を慎重に判断する
投資用の不動産を売却する前に、破損箇所を修繕したりリフォームしたりすることで売却価格を上げられる可能性はありますが、必ずしも上がるとは限りません。
そのため、修繕やリフォームをして投資用不動産を売却するときは、費用に見合うだけの効果があるのかを慎重に検討することが大切です。
例えば、修繕やリフォームの費用が400万円である場合、工事をしても売却価格が200万円ほどしか上がらないのであれば、そのまま売却した方が良いでしょう。
売却に適したタイミングを考える
投資用の不動産を売却する場合、タイミングを慎重に検討することが大切です。
売却するタイミングの例としては「物件の所有期間が5年を超えたとき」が挙げられます。
所有期間が6年以上であると、売却益に課税される税金(いわゆる譲渡所得税)を計算する際の税率が低くなるためです。
不動産を売却して利益(譲渡所得)を得た場合は、譲渡所得税がかかります。
譲渡所得にかかる税金の計算方法は「譲渡所得×税率」です。
税率は、以下の通り売却した年の1月1日時点における所有期間に応じて決まります。
所有期間 譲渡所得の種類 税率
5年以内 短期譲渡所得 39.63%(所得税率30.63%+住民税率9%)
5年超 長期譲渡所得 20.315%(所得税率15.315%+住民税率5%)
※上記の税率は、復興特別所得税を合算しています。
売却価格が同程度である場合、所有期間が5年以内のタイミングで売却するよりも、6年以上になるのを待ってから売却した方が、手元に残る金額は多くなるでしょう。
また、減価償却費を経費に計上できなくなる期間が終了するタイミングで出口戦略が実行されることもあります。
減価償却費を経費に計上できなくなると、帳簿上の利益が増えてしまい手元に残るお金が少なくなってしまうためです。
ローンの元金返済額が減額償却費を上回り「デッドクロス」となったときも、出口戦略が実行される代表的なタイミングです。
不動産投資ローンの元金は、経費に計上できません。デッドクロスになると、帳簿に記載された利益よりも実際の手残りが少なくなることがあるため、出口戦略が実行されることがあります。