不動産市況に影響を与える要因について
2023/06/072023/06/07
不動産市況に影響を与える要因について
不動産市況に影響を及ぼす可能性がある要因について、詳しくチェックしていきましょう。
新型コロナウイルス感染症による影響
新型コロナウイルス感染症の流行により、不動産業界は少なからず打撃を受けました。
コロナ禍以前は、不動産価格は順調に上昇していましたが、緊急事態宣言中の2020年2月〜4月にかけて価格が一気に下落しています。
一時は下落した不動産価格ですが、住宅需要の高まりにより現在は回復傾向にあります。
新型コロナウイルス感染症が落ち着くことで、不動産価格の上昇にプラスの影響を与える可能性が高いでしょう。
オリンピック後の影響
オリンピック後も首都圏の不動産価格は、マンションを中心に上昇を続けています。
投資家や不動産業界関係者の間では「東京オリンピックが終わったあとに不動産価格が下落する」という話も出ていましたが、大きく変化することなく終わりました。
過去にオリンピックを開催したアトランタやシドニー、アテネでも不動産価格の下落は起きていないため、このまま大きな影響が出ない可能性が高いといえます。
2022年問題の影響
2022年問題とは、これまで生産緑地として指定され税の優遇された農地で、優遇がなくなり土地を手放す人が増えて、不動産価格の暴落の恐れがあることです。
立地のよい広い農地であれば、ハウスメーカーやマンションのデベロッパーによる買いあさりがおきます。
売れ残った土地では、手放すため相場より極端に安く売り出す人も現れるでしょう。
極端に安い土地が売りに出されていると、これまで人気がなかったエリアでも注目されだします。
そのため、価格を予測するのは困難になっていきます。
大阪万博開幕閉幕による影響
2025年4月13日〜10月13日に大阪万博が開催されます。
オリンピックのような世界的イベントのため、大きな経済効果を期待できるでしょう。
インフラ整備や周辺施設の充実により、大阪の不動産価格も上昇すると予想されています。
需要の増加が見込まれるエリアは、湾岸エリアや夢州へのアクセスがしやすい路線沿線エリアです。
大阪の不動産価格はもともと上昇傾向にあるため、大阪万博の開催によりさらなる高騰が期待できます。
超低金利住宅ローンの金利上昇
2013年に実施された日本銀行の金融緩和政策により、住宅ローンの金利は大幅に下がっています。
住宅ローンが利用しやすくなったことによって不動産売買の動きも活発になり、不動産価格も上昇しました。
2023年4月に植田日銀新総裁は金融緩和政策を維持すると発表しました。
そのためすぐに大幅な住宅ローン金利上昇は考えにくいですが、今後の金融政策の動きにも注視しましょう
少子高齢化問題
日本では出生数の減少にともなう少子化により、高齢者の割合が多くなる少子高齢化問題を抱えています。
高齢者が住んでいた家を売却することで供給量は増えますが、子供が少ないため不動産需要は落ち込むでしょう。
不動産が売れなくなると価格は下落します。
近年、出生数も減少しており、今後少子高齢化問題は本格化していく可能性が高く、戸建て住宅が売れなくなる時代に突入すると考えられます。
次回は、2023年の不動産投資で注意すべき点について書きたいと思います。